国際会議SIN2013 活動報告

 

11/26-28にトルコ・アクサライにおいて,セキュリティと情報ネットワークに関する国際会議(SIN2013)が開催され,特にバイオメトリクスに関するワークショップが企画されたので,日頃の研究成果を発表した.

この会議に出席するのは初めてであったが,学会が主催するものではなく,特に暗号分野の関係する研究者(大学)が共同して主催しているようで,今回で6回目だそうである.今回,109編の論文投稿があり,フルペーパーとして30件,ショートペーパーとして21件が採択されている.フルペーパーの採択率は27%であった.その他,アブストラクトのみ投稿やポスター投稿もあった.参加者は60人程で,規模は大きくなく,主催者大学の関係者が多かった.また,NoShowも多く,活発な国際会議ではなかった.他の参加者も,扱うテーマが広すぎて,発表内容が分からず,議論しにくいと言っていた.なお,来年はイギリスのグラスゴーで開催される予定である.

 

  

会場のアクサライ大学と会議の看板(ペナント)

  

 オープニングセレモニーとセッション風景

 

 開催会場は,トルコのアクサライ市にあるアクサライ大学であった.2006年に設立された新しい大学だそうで,急速に発展している大学のようである(2年間で学生数が倍増したそう).周辺には何もなく,広大な平原の中にポツンと存在する.公共交通機関もなく,学会側が用意したバスによるホテルとの間の送迎であった.疲れたらホテルで休憩という訳にいかず,また,四六時中参加者と顔を合わせることになり,交流を深めるという点では参考なる運営方法であった.

 

アクサライ市自体は大きな都市ではないが,周辺にカッパドキアなどの世界遺産が多く存在する.学会による見学ツアーも企画された.また,アクサライ市で国際会議が開催されるのは珍しいようで,市長による歓迎式が市庁舎で開催された.なお,イスラム教の考え方からか,レセプションやバンケットでも一切アルコールは提供されなかった.逆に「飲むヨーグルト」が頻繁に提供された.また,休憩の際は「チャイ」という紅茶を飲むのが主流であり,コーヒーを頼むと,お湯を入れたカップが提供され,そこに自分でインスタントのコーヒーの粉を入れて飲むのが普通であった.食事に関しては,有名なケバブがあるが,それ以外でもほとんど日本人の口に合うもので,特にパンはどれも絶品であった.

 

   

ホテルから見たアクサライ市  大学から見える富士山に似たエルジェス山

 

 

   

歓迎レセプションでのフォークダンス披露とバンケットでのセマー(旋舞)披露

 

   

定番のケバブとチャイ

 

   

ウフララ渓谷とカッパドキア(パジャバー)

 

   

乗り継ぎで訪れたイスタンブールでの風景(ブルーモスクとアジア/ヨーロッパの境界)